再びガンの転移・再発に関する一冊です。前回の「がんが再発・転移したときにまず読む本―痛み対策・緩和医療・終末期のケアがよくわかる」と比べると、Q&A形式で項目別に解説されているため、各種の転移・再発ガンに対応しているのではないかと思います。

がんが転移・再発したときすぐに知りたいQ&A (The CANCER SERIES)
学習研究社 (2008/03)
矢沢サイエンスオフィス (編集),    吉田 和彦  中川 雅史

主な内容

なぜがんは転移するのかという基本的疑問から、治療法の選択や介護の悩みまで、専門家が患者・家族の立場に立ってQ&A形式で解説されています。

感じたこと

全体的に専門用語が多いですが、項目別に解説されているので、比較的分かりやすいと思います。特に転移・再発ガンに治療は非常に困難であるということが、しっかりと記載されている点は、非常に評価できると思います。

終わりに

ガンの痛みや医療費など、治療そのもの以外にも患者の負担はたくさんあります。また、転移・再発のガンは完治が望めない症例が多いので、その治療方法の選択も重要になってきます。この本では延命と生活の質が同じくらいの割合で紹介されていましたが、私は生活の質のほうが大切ではないかと感じています。ただこれはケースによりけりなので、やはり大事なのは患者に対して個別の対応をしていくということではないかと思います。