今回は、ガンと死をテーマにした本を選んでみました。他の本でもたびたび書かれていましたが、ガンは他の三大疾患と比べて、死ぬまでに猶予があるという特徴があるので、人生の幕引きのための整理などが行えるという考え方もできます。その辺の部分をもう少し知りたくて本書を手にとってみました。

がんで死ぬのはもったいない
幻冬舎 (2013/4/25)
中川 恵一 (著)

主な内容

ガンを知り、予防する。ガンが見つかったら治療し立ち向かっていく、ということが非常に読みやすくまとめられて記載されています。ガンとは何か、告知について、各種がんの現状など多岐にわたって解説されています。

感じたこと

専門用語をほとんど使わず、かなり簡潔に予防方法や検査方法、治療方法から終末期に関してが解説されていて、読みやすい本だと感じました。特に各ページごとに節が区切られているため、ちょっとした合間にも読むことができました。「とにかく情報が知りたい」という状況でも読めるので、重要な要素なのかなと思います。

終わりに

非常にコンパクトにまとめられているので、情報量としてはそれほど多くはありません。専門的なガンの情報が知りたい人には向いていないと思います。それと、タイトルと内容にも若干の温度差を感じました。「ガンで死ぬのは」というよりかは、「何も知らずにガンで死ぬのは」という表現のほうが正しいかもしません。総合的には、ガンとは無縁の人がちょっとした興味で読んでみる、という感じの本かなと思います。