今回は、以前読んだ「間違いだらけの抗ガン剤治療―極少量の抗ガン剤と免疫力で長生きできる。」が自分の中でなかなかためになる一冊だったので、その著者である梅澤充の他の本を探して見つけた「使い方次第で抗がん剤は効く!」を手にとってみました。

使い方次第で抗がん剤は効く!
ベストセラーズ (2011/6/25)
梅澤 充   (著)

主な内容

基本的には前作同様、少量の抗がん剤による終生治療についての考え方などが書かれています。また、患者さんのデータもいくつか掲載されていて、その中でも患者さんの手紙の部分は、まさに「がん治療を行っている患者さん達の言葉」が色濃く詰まっています。

感じたこと

梅沢先生が診てきたガン患者さんの治療データが、表としていくつか載っていて、その治療成績はやはりすばらしいの一言です。また、エピローグなどで掲載されている患者さんの手紙には、「ガンを患ったことで得られた大切な時間」という表現が出てきますが、とても共感させられました。

終わりに

前作と同じように、冒頭から標準治療とされる大量の抗がん剤投与を真っ向から否定して、極少量での抗がん剤治療のメリットをいろいろと解説してはいますが、奏功率や細かい極少量での抗がん剤治療の方法などが中心だった前作と比べて、代替医療や民間療法、分子標的薬などの情報にも踏み込んでいて、完全な続編というわけではないようです。
末期ガンや再発・転移してしまった人、抗がん剤での標準治療の副作用に限界を感じている人に、強く勧められる一冊です。