前回読んだ「ファインマンさんの愉快な人生 (1)」の続きです。これまた400ページ以上の長編なため、読むのに時間がかかってしまいました。

ファインマンさんの愉快な人生 (2)
岩波書店 (1995/10/25)
J・グリック (著),    大貫 昌子 (翻訳)

主な内容

下巻ではノーベル賞受賞対象となった量子電磁力学やそれにまつわる物理学者たちとのやりとり、ブラジル・コパカバーナでの逸話や新素粒子、そして彼をひときわ有名にしたチャレンジャー号の事故調査と度重なる癌についてが描かれています。また、彼のもうひとつの顔でもある「女性問題」についても、そのやり取りが記されています。

感じたこと

上巻の続きとなる下巻でも、ファインマンを取り巻く物理学者や物理学に関する内容が、順を追って書かれていますが、前巻以上にファインマンの苦悩がより描かれていて、特に癌に関する部分は、過去の自叙伝ではあまり描かれていなかったので、やはりロスアラモスでのマンハッタン計画が影響しているのかなぁと感じてしまいました。

終わりに

感情豊かなファインマンの仕草や言動などが、細かく記されていて非常に楽しませてもらいました。様々な女性とのトラブル、独り言を行った後に「同じことをもう一度言ってごらん?」と言われても覚えていなかったり、手足を動かしながら計算したり公演したりなどなど、彼の魅力は尽きることがないんだなぁと実感させられました。ファインマンに関する沢山の書籍が出ているのもうなずけます。